有限会社葱常(ねぎつね)は、九条葱(ねぎ)の本場である京都の地で九条葱の卸業専門店として100年以上にわたる歴史を刻んできました。創業時の正確な記録をたどることができないほどの長きにわたって皆さまからご愛顧をいただいた結果、京都では最も古い葱屋であるといわれています。
九条葱の卸業専門店として、京都はもちろんのこと、全国各地の料亭や旅館、百貨店などのお客さまからお選びをいただき、自信をもってお届けできる「本物の九条葱」だけを世に送り出しています。
数ある伝統的な京野菜のなかでも、九条葱はその代表格といえるものです。地名が冠された伝統野菜のブランドを守るため、生産者の皆さまと共によいものを作り、届け、そして九条葱を愛してくださる皆さまの期待にお応えいたします。
多くの皆さまに手軽に味わえる京都をお届け
日本全国には、京都が好きという方々がおられます。もちろん京都までお越しいただくのが一番ですが、京都以外からも京都を愉しんでいただく手段として九条葱をお選びいただきたいと思っています。生産者は皆が京都の人たちで、京都の水と土に育まれた「純・京都産」です。九条葱の生育にこの地の気候だけでなく水や土も合っていることがわかっているので、まさに人と自然が調和することで生まれた京野菜です。
葱常から九条葱をお出ししている飲食店さまのなかには、メニューに「九条葱」の名前を冠したメニューを出されているお店が多くおられます。特定のブランド野菜を使っていることをメニューでも表現する以上、お客さまの評価は当然厳しくなります。こうした期待にお応えしてきた結果、今ではほとんどが紹介のお客さまです。京都には「一見さんお断り」の文化がありますが、私たちの葱づくりに共感していただけたお客さまに集まっていただくことで良い意味での「一見さんお断り」が実現しているように思います。
気候の変化に対応した次世代の葱づくり
九条葱の産地とされる地域で、昔ながらの伝統農法で丁寧に作られた葱。これは私たち葱常が定義する「本物の九条葱」です。農業は自然が相手であり、そのなかでも味と香りに繊細さが求められる九条葱を通年で安定供給することは、決して簡単なことではありません。
葱の作り方は生産農家の皆さんによってさまざまで、それぞれの農家さんに伝わる農法があります。気候は毎年同じではありませんし、近年では地球温暖化による影響も無視できないものとなっています。葱常は九条葱の食文化を守る、ささえていくためにさまざまな生産農家さんのなかから良い部分を他の皆さんにも共有するなどの取り組みも行っています。あらゆる環境や条件が変わっても、皆さまから九条葱に期待するものは変わりません。その期待にお応えするためにも、葱常はこれからも九条葱一筋で良いものだけをお届けいたします。